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apöpa,Ayato,CLASSROOM,デュビア80000cc / HOWL COMPILATION 1 (CD)
¥1,650
熊本のグッドブックストアmychairbooksがリリースする4way splitアルバム。apöpa、Ayato、CLASSROOM、デュビア80000ccの新録曲を2曲ずつ収録しています。郡山、山口、宮崎、熊本と活動している街もジャンルも違う4組ですが、根底には同じ実験的でボーダーレスなエネルギーが渦巻いているのを感じるメンツとなっていると思います。 作品のタイトルはアレン・ギンズバーグの詩集『HOWL』から。 1950年前後のアメリカでギンズバーグ、ケルアックなどが中心的な存在となって台頭したビート・ジェネレーションは、非人間的なシステムに満ち溢れた競争社会に抵抗するカウンター・カルチャーでした。 リリースに合わせて各収録バンド/アーティストのインタビューも公開されていきますので、そちらも合わせてお楽しみください。 HOWL インタビュー↓ https://howl2024.com/ HOWL COMPILATION 1 試聴↓ https://soundcloud.com/howl-77107611/albums
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Narrow Head / Japan Tour 3 CD Set (3CD)
¥3,300
テキサス・ヒューストンのシューゲイザー/ヘヴィオルタナティブロックバンドの2024年ジャパンツアーの際にリリースされた3枚組ディスコグラフィー。これまでの3枚のアルバムとライブ音源、スプリット収録音源、リミックス音源までも収録しBLACK HOLEがリリース。低い重心から繰り出される重厚なリフと煙の中から響いてくるような淡いメロディ。気怠く、どこか悲しみを帯びたサウンドはHumやFarといったヘヴィエモの系譜、中後期のDeftonesを思い起こさせます。個人的に初期citizenあたりのRun For Coverの流れが未だあるのが熱い。ドラムの飛んでくるようなバシバシ感をはじめ、サウンドの影にはメンバーのバックグラウンドとしてパンクやハードコアの部分がしっかりと感じられて聴いていてダレずにずっと心地良いです。今年のアルバムなんかはメロディがより明確になりスマパンぽく、太いサウンドとの対比がとても美しい。Narrow Headをこれから聴くにあたってこれ以上ない内容かつめちゃくちゃお得だと思うので是非手に取ってみてください。
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Mt.Oriander & Engagements / Post Marked Stamps #7 (CD)
¥1,100
活動を再開したSoul Ameria Recordsのスプリットシリーズの第7段。アメリカのMt.Orianderと札幌のEngagementsのスプリット。 Empire!Empier!のKeithのソロプロジェクトMt.Oriander。切なさがじっくりと染み込んでくるような、楽曲トータルの重なりが素晴らしいメロディを響かせています。粘り気のあるボーカルは青くも暖かく、エモやパンクに触れてきた人しか出せないどこか牧歌的なインディの質感がたしかにあります。2ndからの円熟したEmpire!Empier!であり、Maritrme、The Weakerthansのよう。エクストリームな方向へ加速してしまった現行からは距離をとったようなゆったりとした美しさがどこまで心地よく流れています。 Engagementsはメランコリックなメロディと硬いビート、オルタナティブなギターロックの要素が入り混じるサウンド。ヒヤリとする冷たさからジリジリとバーストしていく楽曲は日本のエモやポストハードコアからの影響を感じます。オーソドックスなエモを狙っているというよりも、オルタナティブな表現の一つとしてエモの要素があるという印象でバラエティに富むアプローチの楽曲が面白いです。
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FILMLETS / the right things (CD)
¥2,000
SOLD OUT
埼玉のエモバンドが2024年にリリースした1stアルバム。美しさと悲しさ入り混じる旋律により沸々とエモーショナルが込み上げてくるサウンド。過去にリリースしていたEP・シングルに連なる音楽性であり、今アルバムも全曲彼らのやりたいサウンドのコンセプトを明確に感じる内容です。エモ日記のチャプター5あたりにさらっと入っているオブスキュアなバンドでも違和感ないなという印象で90年代後半から00年代初頭のエモ、Deep Elmのバンドを強烈に感じさせてくれます。伸びやかでありつつやや淡々としたボーカルのメロディ、2本のギターのメランコリックなアルペジオ、ポストハードコアの残り香が漂うエモの縦ノリのリズムと後のノリの刻み、ここぞの時のバーストなどトータルのバンドアンサンブルでエモーショナルが表現されています。大袈裟なメロディや展開じゃなくてリフで泣かせにきているのがめちゃくちゃ渋い。演奏面に関しては特にBenton Fallsを、他には Cross My Heart辺りを彷彿とさせられました。分かりやすさやトレンドとは違う視点で、憧れと懐古へしっかり向き合って作られた作品だと思います。
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Forbear / 8songs (CD)
¥2,200
東京のインディ・シューゲイザーバンドの2024年2ndアルバム。LIKE A FOOL RECORDSよりリリース。気怠さと儚さが入り混じる、ドリーミーかつ冷りとする美しさを内包したサウンド。ジャンルを敢えてカテゴライズするならシューゲイザーやインディロックと呼ばれる音楽なのかもしれませんが、ドラムのパワフルかつダイナミズムを感じるスネアとタム、それに乗っかるリフがハードコアとそこを通過して派生していった音楽としてのぶ厚さのようなもの感じさせます。前作と比べよりシンプルになり立体的なリズムが増えた印象でダイナミックなグルーヴが気持ち良いです。BasementはもとよりHUMや一時期のCitizenのようなヘヴィエモ、エモグランジのノリがあるなと。前作に引き続きOtusやSuper Structure等も手掛けるDevu氏のレコーディングということでハードコアにある生々しさが良い形で彼らのサウンドに昇華されています。アンダーグラウンドミュージックのルーツを感じさせつつ現行の音楽としてハイレベルにまとまった、全方向に開かれた作品です。
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Forbear / 4songs (CD)
¥1,650
東京のインディ・シューゲイザーバンドの2022年の4曲+カバー曲を収録したEP。LIKE A FOOL RECORDSよりリリース。 轟音とその間から聴こえてくるメランコリックなメロディ、儚げな男女混声ボーカルが作り出す耽美で悲しい世界観。インディミュージックとしてまとめあげる素晴らしいセンスがありつつ、アグレッシブなドラムと這うような歪んだベースの存在感はグランジやハードコア通過後のミュージックマナーをビシビシ感じさせてくれて、唯のインディミュージックとは違う質感を持つ大きな要因だなと思います。BasementやNothingなどのノイジーなサッドさと通じ合っているのではないでしょうか。CDのみ収録のカバー曲はLIFETIMEのRODEO CROWN。彼らの持ち味が全面に出たカバーになっています。
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Futurina & Elliott Green / Post Marked Stamps #5 (CD)
¥1,100
再始動したSoul Ameria RecordsよりリリースされるスプリットシリーズPost Marked Stampsの早くも第5弾。今回は熊本とシアトルの邂逅。 熊本を拠点に活動するエモ・ポストロックバンドfuturinaの初作品。ゆっくりと、しかし力強く形作られるサウンドは涼しげでありつつドラマチック。繊細なアンサンブルは優しくほのかに悲しい。Rainer MariaやPohgohなどの90'sエモ・インディロックを彷彿とさせるサウンドで、勿論ミッドウェストマナーもしっかりと押さえています。昔のpolyvinylのバンドへの親近感を覚えるようなエモとインディロックの絶妙な塩梅。ガチガチの懐古的なサウンドという訳でもなく現行のエモを出発点にクラシックなエモへのアプローチを模索している印象です。一時期のhomecomingsをもどこか思い起こさせられるのも心にくい3曲を収録。 シアトルを拠点に活動するシンガーソングライターElliott Greenは、メランコリックなメロディを感情たっぷりに歌うアコースティックサウンド。静かに生み出される一音一音が聴く人各々の傷にそっと寄り添ってくれるような感覚。悲しみ、苦悩、喪失感、音と共に放たれる彼女自信のパーソナルなストーリーは脆さと強さを合わせ持つ故にいっそう美しく聴こえます。Julien Bakerにも通じるサウンドですが個人的に1番近いものを感じたのはPinegrove。アーティスティックなセンス抜群の2曲。
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Moethein / E.P (CD)
¥1,300
福岡を拠点に活動するシンガーソングライターMoetheinによる2023年リリースEP。ティーンエイジャーの頃聴いて受けた衝撃と感情がフラッシュバックするようなポップであり物憂げ、一度聴いたら頭から離れない極上のメロディ。アコースティックの優しげな響きと蒼く澄んだような声が優しく寄り添ってくれる。90'sから00's前半のオーバーグラウンド化していく過程での広義のパンクが持っていた、より多くの人に届いて離さない魅力が彼の楽曲にはあるように思えます。WEEZER、BLINK 182、The Get Up KidsからDrive-Thru Recordsのバンドまでがふと脳裏によぎる、キャッチーで胸が締めつけられる甘酸っぱいアコースティックサウンド。
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Fiddlehead / Death Is Nothing To Us (CD)
¥2,200
※こちらは海外盤になります。 Have Heart、Verse、Basement等の2000年代から2010年半ばまで活躍したハードコアバンド、エモバンドを中心としたメンバーにより結成された、ポストハードコア・インディーロックバンドの2023年リリースの3rdアルバム。Run For Cover Recordsより。百戦錬磨の5人のグルーヴから生み出される、“ハードコア通過後“としか形容できない独特のうねり。エネルギッシュでありつつ彼らの過ごしてきた時間も確かに感じさせる哀愁。革新的目新しさに溢れているサウンドではないはずなのに何故こんなに瑞々しく、またエモーショナルに響くのでしょうか。前作からの完全な延長線上でありつつ、より渋い方向へ向かった気がします。このバンドの心臓と言えるドラムShawnの入魂のスネアとフロアタムさばきに燃え上がり、深みのサッドギターに胸を締め付けられ、ボーカルPatの無骨ながらもメロディアスに歌い上げるパートに涙腺を刺激されます。Dischordのバンドを想起させるようなサウンドではありますが、Fiddleheadは根底にあるセンスがモダンなバンドで、現行のインディロックとも親和性が高いです。なのでRun For Coverからリリースしてきているのも凄く納得できます。もちろんハードコアへのリスペクトと愛は今なお深く、Angel Du$t、Trapped Under IceボーカルのJusticeを迎えた"True Hardcore(Ⅱ)"で、自分達のハードコアの意味と思いを歌っています。現代におけるエモとポストハードコアの形を追求する洗練された作品。
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Natalie Evans / Movements (CD)
¥2,750
ロンドンのSSWが2022年にリリースしたアルバム。国内版はRodentia Collectiveより対訳、帯付きでのリリース。淡々と、だが深い優しさを持って奏でられていく音の一つ一つがとても眩しい作品。アコースティックギター、ハープ、ピアノを主体に奏でられる楽曲とNatalieの甘くどこか切なさがあるボーカルは親しみ深くもあり、幻想的でもあります。日々の生活とどこか遠く離れた場所へのノスタルジー。彼女の心象風景、世界とのつながりのようなものを淡く鮮やかに表現しているなと思います。各楽器のメロディや歌は前作からよりシンプルになっており、削ぎ落とされた分、単純な歌唱方法とは違う力強さや説得力のようなものを随所に感じられます。多くの人がそうであるように自分も2017年のyou could be a copへのボーカルで彼女のことを知りました。その音楽性をエモの文脈で捉えていましたが、今作での表現はエモの枠組みから外れた、進化という言葉では稚拙ですがどこか吹っ切れた清々しさを感じます。Snail MailやJulien Bakerといったパンクやエモなどの音楽にルーツを持つSSWアーティストがそうであるように、彼女もそれまでと一段階表現の質を変えたターニングポイントになる作品だと思います。
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