Hüsker Dü / Makes No Sense At All / Love Is All Around (7")

ミネアポリスのパンク/ハードコアバンドが1985年にSST RECORDSよりリリースした7インチのリイシュー盤。パンクやハードコアの核は土台にありつつも音楽的成熟と圧倒的センスを感じさせてくれる、キャッチーでこれぞU.Sな哀愁溢れるサウンド。スピーディーでノイジーな初期の楽曲から、ソングライティングがよりバラエティ豊かに彼らのメロディセンスが際だつものに仕上がっています。カレッジロックのようなニュアンスもありつつ同じミネアポリスのTHE REPLACEMENTSの中期あたりの作品とどこか共鳴している印象を受けます。このバンドはどの時期を聴いても新たな発見と驚きに満ちていて、何故後続のバンドに多大な影響を与えたのか、ということの答えが存分に体感できる2曲だと思います。

DESCENDENTS / Milo Goes to College (LP)

カリフォルニアのパンク/ハードコアバンドが1982年にリリースした1stアルバムのリイシュー盤。 アメリカンハードコアの激しさと軽さ、ポップさが詰まった内容。ボーカルのMILOの歌声とメロディがカッコ良すぎて全部持っていかれそうですが、複雑なベースラインと変態的フレーズはさすがSSTリリーズの作品という感じで、この反骨性がやっぱり彼らがただのパーティーバンドではないのを端的に表していますね。そして改めて聴くと演奏が上手くてタイトでバチバチなんですよね。パンクの歴史の中で残り続ける理由がしっかり裏打ちされていて今聴いても新たな発見と熱い気持ちが甦える作品です。

DESCENDENTS / All (LP)

カリフォルニアのパンク/ハードコアバンドが1987年にSSTからリリースした4thアルバムのリイシュー盤。ギターにStephen、ベースにKarlが加入した鉄壁の布陣。彼らの持つポップさとハードさに加えグルーヴと実験性が混じり合った内容。アメリカンハードコアであった彼らの音楽性が実験的なSSTサウンドによった作品であり、随所でBlack FlagやMinutemenのようなSST節の変態的フレーズが散りばめられています。Miloのボーカルに持っていかれがちですが彼らの高い演奏技術でハードコアやパンクから外れた音を模索していたことを思わせてくれます。もちろん"Clean Sheet"、"Pep Talk"など彼らの真骨頂とも言える胸が締め付けられるような切ないメロディ一発で持っていかれる名曲も多数収録。