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WELLSAID / REGRETOPIA (LP)
¥3,680
香港のオルタナティブロックバンドが2024年にメンバーのレーベルであるUN TOMORROW、AIRHEAD RECORDSよりリリースした3rdアルバム。ザラザラとした質感から生まれるどことない不安定さ、その中で表現される楽曲はキャッチーでありながらも漠然とした寂寥感に溢れたサウンド。作品毎に音楽性を変化させてきていましたが、今作では元々あったトゥインクルエモの要素はなくなり、ポストハードコアやオルタナティヴロックの源流からの影響が色濃くなっています。シンプルになりつつより幅が広がっている印象で、枯れた質感はKarateやSlint、オルタティヴでポップなアプローチはBuilt to spillなどといったバンドが思い浮かびました。A面3曲目"The Abattoir"は個人的に特に気に入っていてレボリューションサマー彷彿のリフとボーカルを主軸にしつつギターソロがあったり最後の激情チックな締め方までが上手くまとまっていて、面白くてしっかりカッコ良い。この作品内にある多様な要素が凝縮された一曲かなと思います。ラストの"Ein"のキャッチーなコーラスのままのフェードアウトはエモもポストハードコアも突き抜けていく感じが気持ち良く爽快。90'sから現在までにある雑多性をオルタナティヴなロックとして昇華している作品になっています。 https://sweatyandcramped.bandcamp.com/album/regretopia
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HAMMERED HULLS / CAREENING (LP)
¥3,300
昨年の素晴らしかったジャパンツアーの記憶も新しい、Faith、Make-Up、Ted Leo、Wild Flagなどなど書ききれないD.C、Dischordの歴史とも言えるメンバーにより結成されたポストハードコアバンドの2022年にリリースした1stアルバム。Ian MacKayeプロデュースの元、Inner Ear Studioでレコーディング・ミックスされ、Dischordよりリリースという鉄壁の布陣。年齢を重ねたからこそ出せるハードコアのエモーショナルな要素が凝縮されたような音楽性。10代の速さではないが、パワフルでアグレッシブな楽曲にボーカルがのった瞬間に一気に燃えたぎる熱量もパンパンに感じます。そして、同時にFUGAZIやHooverといったバンドの溜めて溜めてのヒリヒリ感もあり、めちゃくちゃ痺れる。ハードコア一辺倒の音楽性では決してなく、ポストハードコア、パンク、ガレージ、ポストロック、アートロックなどメンバーそれぞれのバックグランドや興味によって作られているように思えます。革新的な意欲とは違う、D.Cの音楽とそこから連なっていった音楽をあくまで自然に昇華している部分に懐古ではない瑞々しさがあって、だからこそ何度も聴いてしまう。速さとグルーヴ、緊張と弛緩、実験性と王道が全て詰まった名盤です。
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ONE LAST WISH / 1986 (LP)
¥3,300
SOLD OUT
レボリューションサマーの到達点にして原点。D.Cの若者達による蒼くきらめく永遠のマスターピース。RITES OF SPRINGとEMBRACEのメンバーによって1986年に半年間だけ活動したエモーショナルハードコアバンドが残した唯一の単独音源。プロデュースしたイアンマッケイとメンバーそれぞれが経験したバンドから蓄積されたハードコアをいかにエモーショナルに進化させるか、ということが完全に結実した内容です。メロディアスなギターとベース(ベースラインは"Loss Like a Seed"、"Shadow"など聴くと特に重要な役割を果たしていると思います)、多彩なドラム展開。DAGNASTYがハードロック要素を大きく取り入れたのに対して、彼らはポストパンクを始めより様々な音楽的バックグラウンドを持ってこのサウンドを作り上げているように思えます。メランコリックな「エモ」ではない熱いエモーショナルがほとばしる
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Two layers of paint / Willing to roll (LP)
¥3,300
北海道のギター&ドラム編成のパンクデュオの2024年リリース4thアルバム。DLコード付き。デュオ編成では初のリリースとなります。リリースはI HATE SMOKE RECORDSより。子気味良いリズムに渇いたギターが踊りまくるメロディックパンク。カントリー、フォーク、ブルース、ジャズ、何層にも重なった普遍的なルーツミュージックの蓄積から生み出される、名フレーズの数々と鮮やかにテンションを変えるコード進行。大枠でのパンクと呼ばれるジャンルではなかなか出会えない独創的な彩りに溢れていながら、F.Y.P由来のラフさとグッドメロディでそれを仕上げている、あくまでパンクのサウンド。Recess RecordsをはじめPlan It X Recordsなどからリリースしたバンドに通じるような、パンクに実験的な独創性とカントリー・フォークミュージックが深いところで混じり合っていて、パンクを真似てパンクをやっていないソングライティングの奥深さがうかがえます。Good Luckとかも個人的に彷彿としました。激しくキャッチーに歌われるメロディ、ドラムとギターのサウンドの質感に日本の湿度感とは違った渇きがあり、そこから醸し出される哀愁と暖かさが熱く沁み込んでくるアルバムトータルで素晴らしい全10曲。
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Circles / Still. (LP)
¥3,400
SOLD OUT
フランス・ナントのエモーティヴハードコアバンドがShield RecordingsとExtinction Burstよりリリースした1stアルバム。2017年から活動を始め、これまで3枚のEPをリリースしてきた彼らの満を持しての12曲入りフルアルバムとなります。メロディアスでディスコーダントなコード進行、Minor Threatを思い浮かべる爽快なかっ飛ばしパート、メロディアスさをより追求したエモーショナルなギター。Dag NastyやEmbraceなどといったバンドの影響下のサウンドであるのは明白ですが、ストップ&ゴーやブレイクパート、ギリギリ歌い上げないラインのボーカル("Lung"では最後にド級のメロディを歌いげてますが)はUniform Choiceぽかったりして、その辺り要素をモダンに昇華させたポストレボリューションサマーと言える質感に仕上がっています。近年で一番近いものを感じたバンドはPraise。速い曲も素晴らしいけどミドルテンポの“Waves”でのアンサンブルとポップネスははち切れんばかりに良かった。ハードコアなんだけどその枠でたくさんのアプローチがされていて、聴いていて熱くなると同時にこのアルバムのジャケットのような鮮やかなイメージがそのまま湧いてくるポジティヴなエネルギーに満ちた作品となっています。
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THE ACT WE ACT / フリッカー (LP)
¥2,800
SOLD OUT
名古屋を中心に活動するTHE ACT WE ACTが自身のレーベルKYUSU RECORDSより3rd album「フリッカー」をアナログレコード(DLコード付き)、Bandcampでリリース。激しさと妖しさ、目まぐるしく変化するリズムと音楽性。多様なバックグラウンドとアイデアから作り出されたであろう楽曲は表層的なストレンジなだけでは決して生まれない、聴く角度で様々な新しい側面が現れる面白さに溢れています。かなりフリージャズの影響が大きいのかなと思っていて、それがパンクやハードコアのフィルターを通すと今作のような終始ビリビリとした緊張感が漂うアブストラクトな音楽として仕上がるのかなと。トランペットの音色と絡み合って妖しくムーディになる一瞬はD.C通過後のシカゴ音響派の世界へ連れて行ってくれるようです。 https://kyusurecords.bandcamp.com/album/flicker
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Loma Prieta / Last (LP)
¥3,800
SOLD OUT
カリフォルニア・サンフランシスコの激情ハードコア、ポストハードコアバンドの2023年最新作。Deathwishよりリリース。激情ハードコアの持つダークで暴力的な魅力は内包しつつ、メロディアスかつ多様なアプローチとソングライティングがポジティヴな方向へと向かうエネルギーを感じさせる。初期のピュアな激情サウンドから徐々に変化を続けていましたが、ネクストレベルを感じさせるアーティスティックな広がりのあるサウンドへと進化した内容であると言えます。音楽性に加えて楽曲面のトータルでのクオリティの高さもガッチリとフィットしていて、どこか高尚さとハイプさが漂っているのは各自好みの分かれるところかもしれませんが、やっぱり一つ一つの曲が抜群に良い。近年のFiddleheadやHigh Visなどが行っていたハードコアをオルタナティヴな解釈で再構築するという行為を、彼らも激情ハードコアという枠組みの中で実践した作品であると思います。現行のハードコア影響下の音楽がどのような方向に向かっているかということを彼らの視点で教えてくれています。アルバムトータルでの一貫性もしっかりと確立されているので是非アルバム通しで聴いてください。
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TATXERS / ST
¥3,300
SOLD OUT
ITOIZ、ZARAMA、HERTZAINAKのようなバンドに大きな影響を受けたパンプローナ出身のパンク・パワーポップバンドの1stアルバム。バスク語で歌われる全11曲を収録。クリーンなギター・トーン、甘美なメロディー、耳馴染みの良いキャッチーなコーラスワーク。パンクのバックグラウンドをしっかりと感じさせるソリッドなニュアンスが随所に見られつつもどこか牧歌的な雰囲気も垣間見えたりして、それを全部グッドメロディでひっくるめて持っていくという憎いバランスになっています。各楽器のアンサンブルも絶妙なバランスでミニマムだけど力強い。2曲目の“Labanak”のもろなThe Clash節や全編を通してTeenage Fanclub感、カレッジロック的なニュアンスがあったりします。その上でしっかり1曲ごとにアップデートして現行の音楽として鳴らされている素敵な作品だと思います。
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Fiddlehead / Death Is Nothing To Us (LP)
¥3,700
Have Heart、Verse、Basement等の2000年代から2010年半ばまで活躍したハードコアバンド、エモバンドを中心としたメンバーにより結成された、ポストハードコア・インディーロックバンドの2023年リリースの3rdアルバム。Run For Cover Recordsより。百戦錬磨の5人のグルーヴから生み出される、“ハードコア通過後“としか形容できない独特のうねり。エネルギッシュでありつつ彼らの過ごしてきた時間も確かに感じさせる哀愁。革新的目新しさに溢れているサウンドではないはずなのに何故こんなに瑞々しく、またエモーショナルに響くのでしょうか。前作からの完全な延長線上でありつつ、より渋い方向へ向かった気がします。このバンドの心臓と言えるドラムShawnの入魂のスネアとフロアタムさばきに燃え上がり、深みのサッドギターに胸を締め付けられ、ボーカルPatの無骨ながらもメロディアスに歌い上げるパートに涙腺を刺激されます。Dischordのバンドを想起させるようなサウンドではありますが、Fiddleheadは根底にあるセンスがモダンなバンドで、現行のインディロックとも親和性が高いです。なのでRun For Coverからリリースしてきているのも凄く納得できます。もちろんハードコアへのリスペクトと愛は今なお深く、Angel Du$t、Trapped Under IceボーカルのJusticeを迎えた"True Hardcore(Ⅱ)"で、自分達のハードコアの意味と思いを歌っています。現代におけるエモとポストハードコアの形を追求する洗練された作品。
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Fiddlehead / Death Is Nothing To Us (CD)
¥2,200
※こちらは海外盤になります。 Have Heart、Verse、Basement等の2000年代から2010年半ばまで活躍したハードコアバンド、エモバンドを中心としたメンバーにより結成された、ポストハードコア・インディーロックバンドの2023年リリースの3rdアルバム。Run For Cover Recordsより。百戦錬磨の5人のグルーヴから生み出される、“ハードコア通過後“としか形容できない独特のうねり。エネルギッシュでありつつ彼らの過ごしてきた時間も確かに感じさせる哀愁。革新的目新しさに溢れているサウンドではないはずなのに何故こんなに瑞々しく、またエモーショナルに響くのでしょうか。前作からの完全な延長線上でありつつ、より渋い方向へ向かった気がします。このバンドの心臓と言えるドラムShawnの入魂のスネアとフロアタムさばきに燃え上がり、深みのサッドギターに胸を締め付けられ、ボーカルPatの無骨ながらもメロディアスに歌い上げるパートに涙腺を刺激されます。Dischordのバンドを想起させるようなサウンドではありますが、Fiddleheadは根底にあるセンスがモダンなバンドで、現行のインディロックとも親和性が高いです。なのでRun For Coverからリリースしてきているのも凄く納得できます。もちろんハードコアへのリスペクトと愛は今なお深く、Angel Du$t、Trapped Under IceボーカルのJusticeを迎えた"True Hardcore(Ⅱ)"で、自分達のハードコアの意味と思いを歌っています。現代におけるエモとポストハードコアの形を追求する洗練された作品。
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Militarie Gun / Life Under the Gun (LP)
¥4,000
SOLD OUT
Drug ChurchやRegional Justice Centerのメンバーにより結成されたLAのオルタナティヴバンドの2023年リリースの1stアルバム。リリースはLoma Vistaより。全体的に音数はシンプルになりつつも弱々しい印象は全く無い、洗練されたパワフルさと、何よりキャッチーさとポップネスが楽曲全面に出た、確実にこれまでから一つ先へ進化したサウンドとなっています。過去3作のEPで見せていた荒々しいポストハードコアからオルタナティヴ化していく流れを踏まえつつ、The Stone Rosesをどこか彷彿とするような清涼感のあるアプローチを上手く取り入れていたり、より奥深いバックグラウンドで磨き上げられています。ハードコアやパンクを通過してきたものにしか無い、なんとも言えないザラザラ感に刺激されつつ、やっていることは現行のUSメジャーのギターロック、オルタナティヴロック。これがめちゃくちゃ腑に落ちる塩梅で完成されています。これは個人的に現代においてのRival Schoolsなんじゃ無いかなと勝手に思っています。ハードコアを下地としながらもより多様でオーバーグラウンド化を恐れないアグレッシヴな姿勢は現行のTurnstyle、One Step Closerにも通じるところがあります。UKでいうとHigh Visがやっていることであり、このハードコアのオルタナ化の流れはめちゃくちゃ面白いと思います。現代のUSにおいてのエモの一つの形なのかも。
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Praise / All In a Dream (LP)
¥3,600
SOLD OUT
ボルチモアのメロディックハードコアバンドが2022年にリリースした3rdアルバム。 ハードコア通過後の音楽として個人的に頭に浮かぶのがGorilla BiscuitsのWalterが始めたRival Schools、前身が108のTexas is the Reason。2010年代に入ってからのそれは間違いなくPraiseだったように思えます。ハードコア、特にユースクルーの怒りやスポーティな熱さをメロディアスなサウンドに変換していて2016年リリースの2ndアルバム"Leave It All Behind"はハードコア通過後のサウンドとしては別格かつ完成系だと思います。もうやることはないと思っていた中での2022年まさかの新作でしたが期待を余裕で飛び越える傑作。強さや速さから解放されたような柔らかさと渋み、彩りに溢れたメロディは今こそがベストだと教えてくれているようです。特にギターのフレーズのアイデアと響き方は本当に究極的です。EmbraceやRites of Springの要素は多分に感じつつも80'sのD.Cのものとは違う、20年代最新にしてぶっちぎりのレボリューションサマー。ボーカルNortonが大きな影響を公言している7secondsにも通じるポジティブなエネルギーと優しさに満ち満ちたサウンドとリリック。ハードコアから感じとったことをあらためてどう表現するか、という彼らの回答が詰まった作品です。
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CORIKY / st (LP)
¥2,600
Ian MacKaye (Minor Threat、Fugazi、The Evens)、 Amy Farina (The Warmers、The Evens)、Joe Lally (Fugazi、The Messthetics)というDischordの歴史そのものと言えるような3人が結成したD.Cのポストハードコアバンドの2020年にリリースした1stアルバム。Joe Lallyのベースが作り出す柔らかな不穏さとでも言うような薄くゆらゆらと漂う緊張感、Ianが影響を公言しているJimi HendrixやTed Nugentといったアーティストのネットリと張り付くようなブルースの質感、後期fugaziにあったようなムーディな不協和音、時折現れるThe Evensのような耳馴染みの良いメロディと、全てが繋がってしまう唯一無二のサウンド。ハードコア、ポストハードコア、彼らの様々な「これまで」を経てきたから今だからこそ到達できたスタイルだと思います。音数が減り空いた空間から染み出してくる練り上げられた乾いたエネルギーは円熟味、哀愁という言葉がピッタリながらも未だアイデアは尽きない、驚きと新しい発見のある一枚。
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fugazi / In on the Kill Taker (LP)
¥2,700
D.Cのポストハードコアバンドが1993年にDischordよりリリースした3rdアルバムの2009年Silver Sonyaによるリマスター盤。Ted NiceleyとDon Zientaraによるプロデュースのもと、Inner Ear Studiosにてレコーディングという磐石の布陣で製作された今作。全編に渡りどこか殺伐としていて、鋭く切り付けられるような攻撃性を覚える作品。それぞれの楽器の一音一音、歌われる言葉とメロディの一つ一つがあまりに生々しくエネルギーに満ち溢れ躍動しています。 アルバムの幕を開ける"Facet Squared"のビリビリに張り詰めた緊張感、そこから一気に“Public Witness Program”へ雪崩こみ燃え上がる爽快感、"Smallpox Champion"の狂った不穏さからの一気に視界が開けていく恍惚感、 "Sweet and Low"の乾いたムーディさ、ポストハードコアという言葉をはみだし、書き換えていくアイデアと実験性が1曲毎に詰め込まれています。ロラパルーザ、MTV、オルタナ・グランジブーム、広義のパンクという音楽が商業主義に飲み込まれていく90年代の中で提示された、リアルでオルタナティヴなパンクミュージックと言えるのではないでしょうか。
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Q AND NOT U / NO KILL NO BEEP BEEP (LP)
¥2,700
SOLD OUT
D.Cのポストハードコアバンドが2000年にDISCHORDよりリリースした1stアルバム。FUGAZIでもなし得なかった新たなサウンド、2000年代のディスコードの新たな一歩を踏み出した作品。FUGAZIの緊張感と先進性を持ちながらも、彼らは「踊れる」という部分を突き抜けさせた。ポストハードコアの枠組みの中で存在しながらもその中で変幻自在に変化し、目の覚めるようなリフの数々とリズムで新たな発見をくれる彼らの音楽性はThe Dismemberment PlanなどにはじまるDeSotoリリースの革新性の高いバンドとも共鳴していたように感じます。アメリカンハードコアがポストパンク、ハードロック、シカゴ音響などを飲み込んできた中でR&B的と言えるダンサブルさを明確に押し出した、ポストハードコアをネクストステージに持っていた内容。
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Q and Not U / Different Damage (LP)
¥2,700
D.Cのポストハードコアバンドが2002年にDischordよりリリースした2ndアルバム。プロデューサーにIan MacKayeとDon Zientaraを迎えInner Ear Recordsにて制作された。前作よりMatthew Borlikの脱退からトリオ編成になった今作。ドラムJohn Davisの複雑かつ軽快なリズムを土台とし、シンプルで彩り豊かなメロディが絡み合うことで生まれた異質なポップネス。前作では2本のギターの重なりで作られるカタルシスがありましたが、今作はギターが一本になり、その代わりに生まれた余白でクリアで繊細で、時に力強いアンサンブルが作り出されており、各楽器の音の広がりが増したものになっています。Dischordのポストハードコアの部分は残しながらもより多様なアイデアとアプローチがリズムでもフレーズでも曲構成でも随所に光っており今尚驚かされます。ダンサブルで実験的、ポストパンク、R&B、シカゴ音響派などを飲み込んだように思わせる、Dischordの中でも異質なサウンド。それはリズミカルという方向に振り切ったfugaziの別の未来であったようにも感じさせられます。
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JAWBOX / For Your Own Special Sweetheart (LP)
¥2,700
D.Cのポストハードコアバンドが1994年にAtlantic Recordsよりリリースした3rdアルバムのDesotoとDischordによるリイシュー盤。ヒリヒリとした緊張感と実験性を内包し、圧倒的なダイナミズムでそれを放出したサウンド。J.ROBBINS節に磨きをかけつつDISCHORDの先を見据えた作品であり、 複雑さ、難解さを持ちながらも圧倒的に聴きやすいというロック、グランジ、ギターロック、エモと、どのジャンルへでもリーチできるように作り上げられた凄まじい作品となっています。ポップミュージックには決して収まらない音楽性でありつつも、アンダーグラウンドで構築してきたサウンドをこれまでにないスケールで表現している遊びとしてのメジャー。今作よりドラムを叩くZacharyのタイトでエネルギッシュなリズムとボトムを這うようなKimのベースが合わさり、抜けが良いクリアなサウンドでありながら、どこか湿り気のあるへばり付くような質感。その上で不穏にメロディアスに絡み合う2本のギターが作りだす巨大なウネリ、それががもたらす高揚感に酔いしれてしまいます。当時シングルでリリースされた"Savory"に収録されていたBig Boysのカヴァー“Sound On Sound“を含む3曲をボーナストラックとして収録しています。
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JAWBOX / Novelty (LP)
¥2,700
名匠J.Robbins率いるD.Cポストハードコアバンドが1992年にリリースした2ndアルバムを2014年にリイシュー。アメリカンハードコアを通過し、実験性とグルーヴ、ヒリつく緊張感と美しいメロディが爆発的なエモーショナルを生み出す。リリースから30年近くたった今聴き直しても全く色褪せないとがりまくったカッコ良さです。大枠としてのロックという音楽性で捉えた時に当時のメジャーシーンでも十分通用するクオリティであり、彼等はハードコアを通してロックを再構築したのかなとも思います。後進のバンドへの影響は計り知れない"ポストハードコア"の歴史に残り続ける作品。
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DAG NASTY / Can I Say (LP)
¥2,800
MINOR THREATのブライアンベイカーが結成したハードコアバンドが1986年にリリースした1stアルバム。プロデュースはイアンマッケイ。 アメリカンハードコアからD.Cのバンドがよりエモーショナルを追求していく中でMINOR THREATがSalada Daysで見せていたハードコアをよりエモーショナルに聴かせるアプローチの片鱗がこのバンドによって完全に花開いたように思えます。彼ら・ブライアンベイカーが持ち込んだのはハードロックの要素であり、多彩なアプローチのギターとボーカルDave(DYS、ALL)のメロディアスさは従来のハードコアになかった領域での感情表現を可能にしています。レボリューションサマーの流れを決定付けた作品であり、後続のディスコードサウンドから現代に続くメロディックの系譜まで与えた影響はあまりに大きいと言えます。
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BENTON FALLS / FIGHTING STARLIGHT (LP)
¥4,000
SOLD OUT
カリフォルニアのエモバンドが2001年にDeep ElmからCDでリリースしていた1stアルバムをThirty Something Recordsが2023年にレコードでリイシュー。2009年のCount Your Lucky Stars以来の2回目のリイシューとなります。 Deep Elmの名コンピ、エモ日記への収録やEthel MeserveのRyan Gerberがギタリストとして在籍していたということでも知る人は多いかと思います。不穏さと美しさが入り混じりつつ、独特のグルーヴが生み出す儚いエモーショナル。センスとしか言えないRyanのギターワークはサッドで幻想的で、彼らの楽曲の雰囲気を完全に決定づけていると感じさせます。また、特徴としてはエモというジャンルとしては珍しくもあるボーカルの高い歌唱力。個人的にBenton FallsかChamberlainのボーカルか位素晴らしいです。この力強く透明感のあるボーカルが他のエモバンドとまた一線を画しています。2000年以降のより美エモ的な要素が強くなっていくDeep Elmのバンドをはじめとするエモとそれまでの90'sエモの両方の要素を持っていて、その過渡期を象徴する内容になっているのではないでしょうか。Temporary Contemporary時のCross My Heartにも通じます。版権の問題かエモのリイシューもののジャケが完全に一新されるとあちゃーと思うことが個人的に多いのですが、このジャケはまだそんなに悪くないのではないでしょうか。間違いなくエモのヒストリーに名前を刻む一枚。
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POP UNKNOWN / IF ARSENIC FAILS, TRY ALGEBRA (LP)
¥3,500
1997年から2002年まで活動したテキサス・オースティンのエモバンドが1999年にDeep Elmからリリースしていた1stアルバムをドイツThirty Something Recordsがリイシュー。2022年リリース。物悲しさと美しさをあくまでキャッチーに消化したこれぞ90's Deep Elmなエモ。シンプルながらもサッドで艶やかさのあるアルペジオにジリジリと引き込まれ、クライマックスでドライブがかかる曲展開はドラマチックで神聖さすら感じさせられます。個人的に"Hanging on a Thread"はギターのフィードバックすら叙情的に響いて堪らないです。90'sのエモバンドの知名度としてはやや隠れ気味かもですが、楽曲の完成度もかなり高くテンション的にはオーバーグラウンドの2歩手前、Jimmy Eat Worldなどのバンドに続きえたクオリティだと思います。サウンドとしてはMineral、The Appleseed Castに近い印象で、同時代のこの辺りのバンドは全編を通してギターが全面に出ているのはエモとギターロックの親和性、というかハードコアやパンクサイドからのギターロックへの回答なんだと思わせてくれます。Mineral、Imbroco、Fourth Grade Nothingのメンバーが在籍していたというのもエモファンとしてはくすぐられるポイントとなっています。
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CAMBER / BEAUTIFUL CHARADE (LP)
¥3,700
SOLD OUT
ニューヨークのエモバンドが1997年にDeep ElmからCDでリリースしていた1stアルバムをドイツのThirty Something Recordsが2023年にレコードでリイシュー。やや重厚でダイナミズムを感じる楽曲に、胸を締めつけるという言葉がぴったりのボーカルのメロディが広がっていく。こうして作り出されるドラマチック性こそがエモだと再認識させてくれるお手本のようなサウンド。初っ端の"Hollowed-Out"から膝から崩れ落ちそうになるほどの衝撃です。Deep Elmの名コンピであるエモ日記の記念すべき第一弾に収録されていることで彼らのことを知っている人も多いかと思いますが、縦ノリのリズムとディストーションギター、ハードコアの影響を感じさせるピリピリした緊張感のある展開も見え隠れする音楽性はShiftやBy a ThreadなどのRevelationエモやFar Apartなんかにも近い印象です。勿論、ギターをかなり鳴かせつつ多彩なフレーズが散りばめられている部分とネチっこくも伸びやかなボーカルは"The Power of Failing"の時のMineralなどに通じていて、この時代のDeep Elmのバンドらしいなと思います。エモとしても、ポストハードコアからギターロックとしても聴ける極上の内容に仕上がっています。
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SUNDAY'S BEST / WHERE YOU ARE NOW (LP)
¥3,400
SOLD OUT
カリフォルニア・ロサンゼルスのエモバンドが1998年にCRANK!からCDでリリースしていた7曲入りEPをドイツThirty Something Recordsが2023年にレコードでリイシュー。流れ出る一つ一つのメロディがどこまでも甘く悲しいエモ。ゆったりとしたアルペジオが紡ぎ出すムーディでメランコリックな楽曲はエモというジャンルの中でも唯一無二なスタイルを作り上げていると思います。後にPolyvinylから出るアルバムはポップネスに振り切ったエモを聴かせてくれるのですが、この時期は良い意味で未完成でピッタリと詰まっていない余白の部分がエモの醍醐味に溢れたものになっています。CRANK!ということでChristie Front DriveとBoys Lifeのスプリットぽさもありつつも、そこはもう少しオーバーグラウンド寄りのサウンド。この優しいポップネスは彼らの絶対的な魅力であり、Death Cab For Cutieみたいな形になる未来もあったのかなと想像させるものが既に今作の根底に流れているのを感じる内容になっています。
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SUNDAY´S BEST / THE CALIFORNIAN (LP)
¥3,200
カリフォルニア・ロサンゼルスのエモバンドが2002年にPolyvinyl RecordよりCDでリリースしていた2ndアルバムをドイツThirty Something Recordsが2019年にレコードでリイシュー。成熟したエモのその先を垣間見せてくれるサウンド。1stアルバムで確立したポップでキャッチーなエモを更に洗練し、押し進めた内容になっています。派手な展開やフレーズは削ぎ落とし、やや落ち着きを見せつつもそこから溢れ出てくるメロディは彼らのポップセンスに裏打ちされた珠玉の数々。エモからよりインディーロックやギターポップに近づいたサウンドとなっており、より純粋に良いメロディが際立っているように感じます。オーバーグランド的サウンドへの接近は2000年代前半のエモバンドの全体の流れとしてあったように思えますが、その中でも群を抜いて垢抜けているというか洒落ているなと思います。この柔らかなムーディな雰囲気は唯一無二です。90'sのその後という意味でもThe Jealous SoundやLast Days of Aprilなどにも親和性を感じます。エモが元々の文脈から逸脱していく過程で産み落とされた名作と言えるのではないでしょうか。
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