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ONE LAST WISH / 1986 (LP)
¥3,300
SOLD OUT
レボリューションサマーの到達点にして原点。D.Cの若者達による蒼くきらめく永遠のマスターピース。RITES OF SPRINGとEMBRACEのメンバーによって1986年に半年間だけ活動したエモーショナルハードコアバンドが残した唯一の単独音源。プロデュースしたイアンマッケイとメンバーそれぞれが経験したバンドから蓄積されたハードコアをいかにエモーショナルに進化させるか、ということが完全に結実した内容です。メロディアスなギターとベース(ベースラインは"Loss Like a Seed"、"Shadow"など聴くと特に重要な役割を果たしていると思います)、多彩なドラム展開。DAGNASTYがハードロック要素を大きく取り入れたのに対して、彼らはポストパンクを始めより様々な音楽的バックグラウンドを持ってこのサウンドを作り上げているように思えます。メランコリックな「エモ」ではない熱いエモーショナルがほとばしる
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CORIKY / st (LP)
¥2,600
Ian MacKaye (Minor Threat、Fugazi、The Evens)、 Amy Farina (The Warmers、The Evens)、Joe Lally (Fugazi、The Messthetics)というDischordの歴史そのものと言えるような3人が結成したD.Cのポストハードコアバンドの2020年にリリースした1stアルバム。Joe Lallyのベースが作り出す柔らかな不穏さとでも言うような薄くゆらゆらと漂う緊張感、Ianが影響を公言しているJimi HendrixやTed Nugentといったアーティストのネットリと張り付くようなブルースの質感、後期fugaziにあったようなムーディな不協和音、時折現れるThe Evensのような耳馴染みの良いメロディと、全てが繋がってしまう唯一無二のサウンド。ハードコア、ポストハードコア、彼らの様々な「これまで」を経てきたから今だからこそ到達できたスタイルだと思います。音数が減り空いた空間から染み出してくる練り上げられた乾いたエネルギーは円熟味、哀愁という言葉がピッタリながらも未だアイデアは尽きない、驚きと新しい発見のある一枚。
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fugazi / In on the Kill Taker (LP)
¥2,700
D.Cのポストハードコアバンドが1993年にDischordよりリリースした3rdアルバムの2009年Silver Sonyaによるリマスター盤。Ted NiceleyとDon Zientaraによるプロデュースのもと、Inner Ear Studiosにてレコーディングという磐石の布陣で製作された今作。全編に渡りどこか殺伐としていて、鋭く切り付けられるような攻撃性を覚える作品。それぞれの楽器の一音一音、歌われる言葉とメロディの一つ一つがあまりに生々しくエネルギーに満ち溢れ躍動しています。 アルバムの幕を開ける"Facet Squared"のビリビリに張り詰めた緊張感、そこから一気に“Public Witness Program”へ雪崩こみ燃え上がる爽快感、"Smallpox Champion"の狂った不穏さからの一気に視界が開けていく恍惚感、 "Sweet and Low"の乾いたムーディさ、ポストハードコアという言葉をはみだし、書き換えていくアイデアと実験性が1曲毎に詰め込まれています。ロラパルーザ、MTV、オルタナ・グランジブーム、広義のパンクという音楽が商業主義に飲み込まれていく90年代の中で提示された、リアルでオルタナティヴなパンクミュージックと言えるのではないでしょうか。
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Q AND NOT U / NO KILL NO BEEP BEEP (LP)
¥2,700
SOLD OUT
D.Cのポストハードコアバンドが2000年にDISCHORDよりリリースした1stアルバム。FUGAZIでもなし得なかった新たなサウンド、2000年代のディスコードの新たな一歩を踏み出した作品。FUGAZIの緊張感と先進性を持ちながらも、彼らは「踊れる」という部分を突き抜けさせた。ポストハードコアの枠組みの中で存在しながらもその中で変幻自在に変化し、目の覚めるようなリフの数々とリズムで新たな発見をくれる彼らの音楽性はThe Dismemberment PlanなどにはじまるDeSotoリリースの革新性の高いバンドとも共鳴していたように感じます。アメリカンハードコアがポストパンク、ハードロック、シカゴ音響などを飲み込んできた中でR&B的と言えるダンサブルさを明確に押し出した、ポストハードコアをネクストステージに持っていた内容。
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Q and Not U / Different Damage (LP)
¥2,700
D.Cのポストハードコアバンドが2002年にDischordよりリリースした2ndアルバム。プロデューサーにIan MacKayeとDon Zientaraを迎えInner Ear Recordsにて制作された。前作よりMatthew Borlikの脱退からトリオ編成になった今作。ドラムJohn Davisの複雑かつ軽快なリズムを土台とし、シンプルで彩り豊かなメロディが絡み合うことで生まれた異質なポップネス。前作では2本のギターの重なりで作られるカタルシスがありましたが、今作はギターが一本になり、その代わりに生まれた余白でクリアで繊細で、時に力強いアンサンブルが作り出されており、各楽器の音の広がりが増したものになっています。Dischordのポストハードコアの部分は残しながらもより多様なアイデアとアプローチがリズムでもフレーズでも曲構成でも随所に光っており今尚驚かされます。ダンサブルで実験的、ポストパンク、R&B、シカゴ音響派などを飲み込んだように思わせる、Dischordの中でも異質なサウンド。それはリズミカルという方向に振り切ったfugaziの別の未来であったようにも感じさせられます。
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JAWBOX / For Your Own Special Sweetheart (LP)
¥2,700
D.Cのポストハードコアバンドが1994年にAtlantic Recordsよりリリースした3rdアルバムのDesotoとDischordによるリイシュー盤。ヒリヒリとした緊張感と実験性を内包し、圧倒的なダイナミズムでそれを放出したサウンド。J.ROBBINS節に磨きをかけつつDISCHORDの先を見据えた作品であり、 複雑さ、難解さを持ちながらも圧倒的に聴きやすいというロック、グランジ、ギターロック、エモと、どのジャンルへでもリーチできるように作り上げられた凄まじい作品となっています。ポップミュージックには決して収まらない音楽性でありつつも、アンダーグラウンドで構築してきたサウンドをこれまでにないスケールで表現している遊びとしてのメジャー。今作よりドラムを叩くZacharyのタイトでエネルギッシュなリズムとボトムを這うようなKimのベースが合わさり、抜けが良いクリアなサウンドでありながら、どこか湿り気のあるへばり付くような質感。その上で不穏にメロディアスに絡み合う2本のギターが作りだす巨大なウネリ、それががもたらす高揚感に酔いしれてしまいます。当時シングルでリリースされた"Savory"に収録されていたBig Boysのカヴァー“Sound On Sound“を含む3曲をボーナストラックとして収録しています。
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JAWBOX / Novelty (LP)
¥2,700
名匠J.Robbins率いるD.Cポストハードコアバンドが1992年にリリースした2ndアルバムを2014年にリイシュー。アメリカンハードコアを通過し、実験性とグルーヴ、ヒリつく緊張感と美しいメロディが爆発的なエモーショナルを生み出す。リリースから30年近くたった今聴き直しても全く色褪せないとがりまくったカッコ良さです。大枠としてのロックという音楽性で捉えた時に当時のメジャーシーンでも十分通用するクオリティであり、彼等はハードコアを通してロックを再構築したのかなとも思います。後進のバンドへの影響は計り知れない"ポストハードコア"の歴史に残り続ける作品。
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Faith / Subject to Change plus First Demo (LP)
¥2,500
D.Cのハードコアバンドが1983年にDischordよりリリースした8曲入りの2nd EPに1st Demoの11曲を加えた編集盤。1981年、Minor Threat、The Untouchablesなどが立て続けに活動を終えたD.Cの初めの休眠期間とも言える頃に、元The UntouchabelsのAlec MacKayeをボーカルに元The Untouchables、元S.O.Aのメンバーを中心に結成されました。 Ian MacKayeプロデュースで制作された2nd EPはDemoやVoidとのスプリットの時と比べ、セカンドギタリストとして元The UntouchablesのEddie Janneyが加わったことで、よりメロディアスな表現を獲得したものとなっています。パワフルな従来のハードコアのリズムとキャッチーなコード進行、ところどころに添えられる彩のあるメロディがこれまで以上にハードコアをエモーショナルに響かせるサウンドであり、Alecのボーカルはただ怒り叫ぶだけではなく叙情的かつ明瞭であり、私たちに突き刺さります。Faithの音楽はしばしば怒りに勝る。One Last WishやRites of Springへの布石となるレヴォリューションサマー前夜。VoidとのスプリットアルバムにおいてしばしばVoid側ばかりがフューチャーされますが、Faithはずっと最高であり続けていることを証明してるように思います。
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EMBRACE / st (LP)
¥2,800
イアンマッケイがMINOR THREAT解散後に始めたポストハードコアバンドが1987年にリリースした唯一のアルバム。 従来のアメリカンハードコアのスピードやパワーをエモーショナルという形に変換したサウンド。たった1年間の活動期間にも関わらず、 実験性と革新性に溢れた、まさに新しいハードコアの形を作り上げました。コード進行や感情を表現したフレーズ、イアンのMINOR THREATの時とはまた違ったボーカルはエネルギッシュさとどこか哀愁のようなものも感じます。 RITES OF SPRING、DAG NASTY等と共にレボリューションサマーをつくりあげていった宝石のような全14曲。
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DAG NASTY / Wig Out At Denkos (LP)
¥2,700
元MINOR THREATのブライアンベイカーを中心としたDCハードコアバンドによる1987年リリースの2ndアルバム。ボーカルは1stのDave SmalleyからPeter Cortnerへ交代。アメリカンハードコアをエモーショナルなものへと昇華させた彼ら。ハードロック影響下と思われるブライアンのギターはメロディアスでありどこか哀愁が滲む。ピーターのボーカルもエネルギッシュに歌いあげており、ギター・ボーカルともにメロディアスな部分とサッドな部分がより強調されています。後続のバンドへの影響も計り知れない、ハードコアのエネルギーとロックの色彩が絶妙に混じり合った作品。
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DAG NASTY / Can I Say (LP)
¥2,800
MINOR THREATのブライアンベイカーが結成したハードコアバンドが1986年にリリースした1stアルバム。プロデュースはイアンマッケイ。 アメリカンハードコアからD.Cのバンドがよりエモーショナルを追求していく中でMINOR THREATがSalada Daysで見せていたハードコアをよりエモーショナルに聴かせるアプローチの片鱗がこのバンドによって完全に花開いたように思えます。彼ら・ブライアンベイカーが持ち込んだのはハードロックの要素であり、多彩なアプローチのギターとボーカルDave(DYS、ALL)のメロディアスさは従来のハードコアになかった領域での感情表現を可能にしています。レボリューションサマーの流れを決定付けた作品であり、後続のディスコードサウンドから現代に続くメロディックの系譜まで与えた影響はあまりに大きいと言えます。
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Three / Dark Days Coming (CD)
¥1,800
元Gray Matterのメンバーと元Minor ThreatのJeff Nelsonにより結成されたパンクバンドが1989年、彼らの解散後にDischordよりリリースした1stアルバムであり唯一の音源。LP未収録のデモ・トラック10曲がボーナス収録された全20曲入りとなっています。ハードコア通過後のエモーショナルなハードコア、それをもっと極端にメロディアスな方向に推し進めた結果、レボリューションサマーを突き抜けてメロディックと言えるサウンドへ。歌ごころたっぷりのボーカルGeoff Turnerの歌はパンクの影響を感じさせる荒々しさとポジティブさに溢れていながらもどこか悲しく切ない。それが堪らなく私達の心を揺さぶる極上のメロディとなっています。楽曲のアレンジセンスも抜群でカントリーやブルースのニュアンスをいち早く取り込んでいるように思えます。永遠の名曲"Swann Street"をはじめ、このアルバムのトータルの最大瞬間風速でHusker Duをも凌駕してしまった偉大な一枚。
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RITES OF SPRING / RITES OF SPRING (LP)
¥2,800
SOLD OUT
DISCHORDより1985年にリリースした唯一のアルバム。リプレス盤。元Faith、後のone last wish、FUGAZIなどのメンバーで構成されたD.Cのポストハードコアバンド。暴力的な激しさのアメリカンハードコアに煌めきと彩りを与えた革新的サウンド。軽く・速かった当時のハードコアのリズムを抑え内、から湧き上がるようなエネルギーに変える。メロディアスなコード進行とボーカルから感じるパッションに高揚する。ハードコアも議論の余地なくそうなのだがそれまでと全く異質なサウンドで心を掻き乱す彼らの音楽性は途方もなくエモーショナルだ。内省さだけで完結しない、エネルギー全開のエモーショナルに否が応でも燃え上がります。Embrace等と共にRevolution Summerの口火を切り、全世界に伝播した、ハードコアとしてもエモとしてもその源流を解き明かす重要すぎる作品です。
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Regulator Watts / The Aesthetics Of No-Drag (LP)
¥3,200
SOLD OUT
D.Cのポストハードコアバンドが1997年にSlowdime、Dischordからリリースした1stアルバムのBCoreによるリイシュー盤。 1994年にHooverの解散後、メンバーはThe Crownhate RuinやThe Sortsとそれぞれ別のバンドを結成する中でAlex Dunhamが結成したのがRegulator Watts。不協和音とグルーヴィさが入り混じるインテリジェンスが爆発したポストハードコア。アルバム序盤はShellacを彷彿とさせる"Mercurochrome"などヘヴィかつグルーヴィなベースを軸としたポストハードコアサウンドを展開しつつ、アルバムが進む毎に徐々にポストロック的展開を増やしていきます。この辺りにもHoover一派のD.C〜シカゴ音響派の流れが出ているのかなと思います。アルバム中盤から後半に差し掛かった時に現れる"Eleven"は気怠げなエモーショナルが詰まった大名曲であり、不穏なギターと悲痛ささへ感じる枯れたボーカルが降り積もっていき、最後の寂寥感の解放といえるクライマックスはエモとして捉えてもたまらないものがあります。Alexは2000年代に入るとAbileneというポストロック・ポストハードコアバンドをやっているのですが、後半の音の隙間がある部分なんかはそこにも繋がっていく予感も漂わせています。
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The Crownhate Ruin / Until The Eagle Grins (LP)
¥3,200
SOLD OUT
Hoover解散後にJoe McRedmondとFred Erskineを中心として結成・活動したポストハードコアバンドがDISCHORDからリリースした唯一のアルバムをBCoreがリイシュー。Hooverが1994年USツアーの後に解散し、The Crownhate Ruinを結成。解散2ヶ月後には初ライブを行い、ツアーとレコーディングを開始、3枚の7インチとKARATEとのスプリットを発表。1996年に本アルバムをリリースし、その年の終わりに解散というポストハードコアバンドとして美しすぎる活動形態。 Hooverの不穏なグルーヴを引き継ぎつつよりダークでな世界観が際立つ音楽性へ。終始何かが起こりそうなビリビリの緊張感にやや退廃的な印象を感じさせる気怠いエモーショナルさが出ており、LINCOLNやIndian Summer辺りのポストハードコア+初期エモのバンドと同じ雰囲気が出ているのかなと思います。In On The Kill Takerの時のFugaziに戻ったような曲やHot Snakes彷彿のサンディエゴポストハードコア感のある曲などにハッとさせられつつ、これがJune of 44までつながっていくというのはやはりめちゃくちゃ面白いです。Hooverを基点とするDISCHORD〜シカゴ音響派のファミリーツリーの中では図らずもエモに接近したサウンドとなっております。
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LUNGFISH / SOUND IN TIME (LP)
¥2,700
ボルチモアのポストハードコアバンドが1996年にDischordよりリリースした4thアルバムのリプレス盤。荒涼とした孤独と哀愁が音像として伝わってくるような不穏でグルーヴィーな骨太ポストハードコア。グランジの要素も感じさせるヘヴィーでダイナミックなリフがミニマルに展開されていく。“Jonah"で見られるトランペットの要素など含めてHooverに近い印象です。JUNE OF 44のSean Meadowsがベースで参加していることもあり今作もポストハードコアからシカゴ音響派へと繋がる一枚なのかなと思わされます。切なさというには荒々しく無骨な感情が染み渡る作品。
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JAWBOX / st (LP)
¥2,700
SOLD OUT
名匠J.Robbins率いるD.Cポストハードコアバンドが1996年にアトランティックの子会社TAGからリリースした4thアルバムをDeSotoがリイシュー。アンダーグラウンドとオーバーグラウンドが入り混じるラスト作。メジャー傘下のレーベルからのリリースということでサウンドプロダクションとしても楽曲としても分かりやすい部分が増えていますが彼らの持つ実験性と緊張感が詰まった音楽性をより大きなステージで実践した作品と言えると思います。90‘sのグランジ群からD.C、SSTまでフラッシュバックする途方もなくアメリカの深さを感じるサウンドです。メロディの洗練のされ方、ツボを抑え尽くしたギターの絡みと計算され尽くされたバンドアンサンブルはタイプは違いますがJAWBREAKERのDear Youと並び立つような内容となっているのではないでしょうか。
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MARGINAL MAN / IDENTITY (LP)
¥2,600
D.Cのハードコアバンドが1984年にDISCHORDからリリースした1stアルバムのリプレス盤。Revolution Summer前夜とも言えるエモーショナルハードコア。この時期のアメリカンハードコアには珍しい、いち早く2本のギターをフューチャーしたバンドの一つでもあります。2本のギターの絡みはハードロック的なメロディアスさがありアメリカンハードコアの軽快さと組み合わさることによりDAG NASTYとはまた少し違ったプリミティブなドラマチック性を獲得したサウンド。"Friend"はTRUSTYのようなキャッチーさがあったりその後のDISCHORDのサウンドを予見するようなアプローチがたくさんあります。ハードコアからポストハードコア・エモーショナルハードコアへの過渡期を象徴する、埋もれさせるにはあまりに惜しい作品です。
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FUGAZI / st (12")
¥2,700
SOLD OUT
D.Cのポストハードコアバンドが初めて生み落とした、1988年にDISCHORDよりリリースした7曲入り12“EP。アメリカンハードコアの速さと暴力性をグルーヴと知性に変えて表現したポストハードコアの口火を切った作品。冷たいリフ、ミニマルかつグルーヴィなリズム隊、ギリギリの緊張感が爆発するカタルシスはやはり音楽の新たな扉を開けたと言える音楽性だと思います。また、当時のU.Sハードコアシーンで常態化していた暴力行為や問題点、それに対しサウンド以外のバンドのアクションとして行動していった部分(暴力行為・モッシュ禁止、反性差別、反キャピタリズム、等々書き切れないです)も彼らのインテリジェンスを感じさせると共に、後続のバンドへの影響は計り知れないポイントです。分かりやすいサウンドやメッセージが必ずしもイコールで良い音楽ではないと気づかせてくれる、実験的かつ異質な衝撃の全てが私達の胸に残り続ける生々しい作品。
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HOOVER / The Lurid Traversal Of Route 7 (LP)
¥2,700
SOLD OUT
1994年にDISCHORDよりリリースされた1stアルバム。全編に渡り異様な緊張感と不穏さが覆うポストハードコアサウンド。緻密なリフと複雑で重厚なリズムは冷たくも燃え上がっている。そして、それを通り越した美しさを感じます。実験的という言葉は彼らのためにあるようで、様々なアイデアでハードコアを解体し新しいサウンドとして構築しようと試みています。メンバーは後にJune of 44、ABILENE等シカゴ音響派とも共通要素のあるサウンドを突き詰めていく。分かりやすいものがイコールで良いものではない。それを肌感覚で教えてくれる作品です。
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FUGAZI / END HITS (LP)
¥2,700
SOLD OUT
アメリカのポストハードコアバンドがDISCHORDより1998年にリリースした5thアルバム。アイデアとインテリジェンスで構築されたFUGAZIの一つの到達点と言える作品。ハードコア・ポストパンク・ダブなどの多彩なアプローチで構成された楽曲はバラエティに富み、そして作品全体を通して伝わる刺すような緊張感が一曲たりとも聴き逃させません。過去作品にも言える部分はあったのですが冷たさを感んじるミニマルなリフを繰り返すことで熱量を上げていくスタイルはポストパンクをハードコア経由で解釈しFUGAZI流のポストハードコアとして表現しているのかなと感じます。また、今作は電子ドラム、シンセサイザー、ドラムレイヤリングを使用、様々な効果音や変わったマイクの配置などの試みが行われているようです。"Closed Captioned" で最も顕著に表れており、そのアプローチやサウンドプロダクションは今作を象徴する曲だと思います。D.Cの地下からその対極にあった膨張した「ロック」というジャンルに楔を打ち込んだ作品。
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RITES OF SPRING / ALL THROUGH A LIFE (7")
¥1,300
SOLD OUT
元Faith、後のone last wish、FUGAZIなどのメンバーで構成されたD.Cのポストハードコアバンドが1987年にリリースしたEP。従来のハードコアの破壊と再構築。速さと軽さが全面に出たそれまでのアメリカンハードコアのリズムから抑えられたスピードのビート一音一音にエネルギーが籠ったドラム、それに歌うように奏でられるベースとギターと熱くエモーショナルなボーカルが乗る。アルバムよりもよりミドルテンポ主体でメロディアスなアプローチがされている正にRevolution Summerのサウンドを体現した内容です。
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SCREAM / Still Screaming (LP)
¥2,400
ヴァージニアのハードコアバンドが1983年にDISCHORDからリリースした1stアルバム。Ian MacKayeとFaithのEddie Janneyがプロデュース。熱く軽快なボーカル、駆け抜けるドラムと燃え上がるギター。7SECONDSからVERBAL ASSAULTまで想起させるキャッチーさとエモーショナルを兼ね備えたサウンドは80'sアメリカンハードコアの良い部分を凝縮させたよう。彼らは後期になればなるほどエモーショナルな要素が高まっていくのですが、この作品の随所にもそれが現れています。特に"Solidarity"、"Laissez-Faire"のギターのフレーズやアプローチはこの後の彼らのスタイルを暗示しています。様々なアイデアと試みがとんでもないクオリティでハードコアに詰め込まれたハードコア史に残り続ける作品。
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NATION OF ULYSSES / 13-Point Program to Destroy America (LP)
¥2,500
SOLD OUT
D.Cのポストハードコアバンドが1991年にDISCHORDよりリリースした1stアルバム。イアンマッケイプロデュース。ロッキンでありながら悪夢チックなトランペットに導かれるまま爆走する、革新性とインテリジェンスを持った狂ったサウンド。D.CのバンドですがROCKET FROM THE CRYPTやSwing Kidsなどに代表されるサンディエゴのブチギレ具合もびんびんに感じます。フリージャズの影響を強く受けた彼らの音楽性は変態的でありながら同時にリフなんかはMC5のようなかっちりしたブルージーなものが核としてあり、これをポストハードコアとして再構築するとこんなにも燃えるんですね。後のThe Make-Upなどに繋がっていくのもどこか納得できてしまう音楽性です。
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